特に報道されていること以外にコメントすることもないだろう、と思っていたのですが、あまりにも妙な報道が多く、事の重大性がわかっていないようなので読者の皆様には休み明けに間に合うようにコメントしておこう、と思い至りました。
有料配信の皆様には概論部分を既に緊急配信してございます。
合わせてお読みください。
プロの方がご判断を間違うようなレベルではないと思いますがこちらの読者には本当に個人の投資家の方も多く含まれており、余計な被害をお受けになる前にご連絡するべきだろう、と考えた次第。
内部者情報的なものも入っていますが、私本人は幸いCIT関連に何一つエクスポージャーを持っていない為、諸関係者と相談のうえ、問題ないだろうと判断し公開致します。
CIT破綻について
バックグラウンド
数々の銀行が救済さている一方で今回CITが救済されなかったことは注目に値します。
規模から見れば700億ドル、まあ、小さいとは言えないがありうるサイズの破綻です。ある意味この程度はToo Big の範疇ではない・・・ということ確認できたとも言えるでしょう。
注目点は二つ。CITがファクタリング(売掛金の割引売買)業務の第1人者だ、ということと、例のTARP支援企業の初めての倒産、ということ。
いずれのポイントを取ってもあとで見ると大きな判断ミスだった、と思われるに違いない要素に満ち満ちています。
まず、ファクタリング。
ご存じの通りアメリカ、およびその他の国、要するに日本以外では手形という商習慣がない。通常日本だと物を買うともちろん掛け売りも存在するのですが手形を渡し、先方がその期日になれば銀行に持ち込んで現金に変えるということがおき、更に手形そのものが信用補完を為すために流通し、誰かが発行した手形そのものが信用力を発揮し、通貨と同様の価値を有する訳です。
三菱商事が発行、或いは裏書きした手形なら、取りっぱぐれは無い訳で、それを第3者に渡し、必要になった誰かが現金化するという極めて効率的なマーケットです。三菱にとっても取り立てられるまではその資金を払う必要がない訳ですから、その資金負担コストの軽減はかなり大きなものがあり、本当に優れたシステムと言っていいでしょう。
余談ですが、現金を三菱銀行、住友銀行などに分けて預けておくより、さらに優良企業の手形を保有することで預け資産の分散まで図ることができるので昨今の金融危機下では日本特有の手形システムが意外な効果を発揮している、という説もあります。
これがないとなると、売り掛けたものは期日が来るまで入金されず、それまで現金がないために新たな仕入れがストップしかねない。
それを防ぐために売掛金を割り引く専門会社が存在しまして、これがファクタリングと呼ばれる機能でCITはその最大手でした。
これが倒産した、ということの意味はなんでしょうか。
数々の銀行が救済さている一方で今回CITが救済されなかったことは注目に値します。
規模から見れば700億ドル、まあ、小さいとは言えないがありうるサイズの破綻です。ある意味この程度はToo Big の範疇ではない・・・ということ確認できたとも言えるでしょう。
注目点は二つ。CITがファクタリング(売掛金の割引売買)業務の第1人者だ、ということと、例のTARP支援企業の初めての倒産、ということ。
いずれのポイントを取ってもあとで見ると大きな判断ミスだった、と思われるに違いない要素に満ち満ちています。
まず、ファクタリング。
ご存じの通りアメリカ、およびその他の国、要するに日本以外では手形という商習慣がない。通常日本だと物を買うともちろん掛け売りも存在するのですが手形を渡し、先方がその期日になれば銀行に持ち込んで現金に変えるということがおき、更に手形そのものが信用補完を為すために流通し、誰かが発行した手形そのものが信用力を発揮し、通貨と同様の価値を有する訳です。
三菱商事が発行、或いは裏書きした手形なら、取りっぱぐれは無い訳で、それを第3者に渡し、必要になった誰かが現金化するという極めて効率的なマーケットです。三菱にとっても取り立てられるまではその資金を払う必要がない訳ですから、その資金負担コストの軽減はかなり大きなものがあり、本当に優れたシステムと言っていいでしょう。
余談ですが、現金を三菱銀行、住友銀行などに分けて預けておくより、さらに優良企業の手形を保有することで預け資産の分散まで図ることができるので昨今の金融危機下では日本特有の手形システムが意外な効果を発揮している、という説もあります。
これがないとなると、売り掛けたものは期日が来るまで入金されず、それまで現金がないために新たな仕入れがストップしかねない。
それを防ぐために売掛金を割り引く専門会社が存在しまして、これがファクタリングと呼ばれる機能でCITはその最大手でした。
これが倒産した、ということの意味はなんでしょうか。
一つは今後ファクタリング機能については連銀およびアメリカ金融当局は金融市場機能と考えておらず、保護する気がないと宣言したこと。最初はTARPを適応したくらいだから保護範囲、と認識されていたものの、あっさりチャプター11を申請したという事はこれは政策当局の保護範囲を外れていると明言したも同然だということ。
別な言い方をすると、金融機関同士と異なり、一般企業間での資金流動性確保については連銀および政策当局は勝手にやってくれ、とさじを投げた格好だ。
日銀が現在に至っても、ただインターバンクにとどまらず、企業間金融にまで注意を払っている事実と比べるとこれは雲泥の差だと言っていい。
結果的には企業間金融におけるとんでもない流動性の枯渇が起きるだろうし、既に起き始めている。
まず、CITがあっさり吹っ飛んだので同業(ファクタリング業務)に対する与信はだれもとらない。従ってファクタリング業務そのものが停止することになるでしょう。
そうなると企業は金融機関から借り入れるか現金で仕入れるしか道がありませんね。ただでさえ与信の厳しい中、ファクタリングの道を閉ざされた企業に金を貸す人のいい金融機関などあるはずもなく、彼らは膨大なクレジットスプレッドを払ってマーケットから調達するのか、それでもできる所はまだいい、という話になるかもしれないし、CPなどで転がすとなると、財務状況のさらなる圧迫は必至で、ますます借りにくくなる企業が続出するのではないでしょうか。
一義的にはダウはもちろん、ナスダックに上場している会社はまだましで、それ以下の零細企業を直撃する可能性が高く、今までの金融緩和効果を根こそぎ帳消しにしかねないインパクトがあるかもしれない。
実際に・・・・かなりひどいことになっています。融資を受けねば次の仕入れができず、商売にならないため、飛んでもないレートを吹っ掛ける輩まで現れています。アメリカがこんな萬田銀次郎みたいな世界になるとは思いもよりませんでした。
こういう時に暗躍するのは中国の企業で、さすがというべきでしょうか。今回の金融危機の焼け太りは中国企業、ということになるのかもしれません。
ある資源開発会社はアメリカ国内の金の採掘権をある中国企業に渡して調達していました。例によって日本に最初にアプローチがあるのですが、どこもこの種の話は脳死状態です。
このまま行くとアメリカ国内の採掘権が気がついてみるとすべて中国企業が保有していたりすると・・・・どんなことになるんでしょうかねえ・・・・。
二つ目はTARP支援企業で初めての破綻が出た、という点。
これらの状況を勘案して百歩譲ってみると、もしかしたら本当は救済したかったのかもしれない。しかし、救済していないとなると要するに足りない・・・という現実があるのだろう、と思われますね。
既に使った分は不良債権となり国民負担第一号でもある訳で、これだけ短期間に不良債権となってしまうとなると、TARPそのものに対する締め付けも激しさを増すのかもしれません。
ということで、軽めに扱っている報道が多いのですが、私にはどうもそうは思えないもので、こちらのブログでは書かせて頂くことに致します。
別な言い方をすると、金融機関同士と異なり、一般企業間での資金流動性確保については連銀および政策当局は勝手にやってくれ、とさじを投げた格好だ。
日銀が現在に至っても、ただインターバンクにとどまらず、企業間金融にまで注意を払っている事実と比べるとこれは雲泥の差だと言っていい。
結果的には企業間金融におけるとんでもない流動性の枯渇が起きるだろうし、既に起き始めている。
まず、CITがあっさり吹っ飛んだので同業(ファクタリング業務)に対する与信はだれもとらない。従ってファクタリング業務そのものが停止することになるでしょう。
そうなると企業は金融機関から借り入れるか現金で仕入れるしか道がありませんね。ただでさえ与信の厳しい中、ファクタリングの道を閉ざされた企業に金を貸す人のいい金融機関などあるはずもなく、彼らは膨大なクレジットスプレッドを払ってマーケットから調達するのか、それでもできる所はまだいい、という話になるかもしれないし、CPなどで転がすとなると、財務状況のさらなる圧迫は必至で、ますます借りにくくなる企業が続出するのではないでしょうか。
一義的にはダウはもちろん、ナスダックに上場している会社はまだましで、それ以下の零細企業を直撃する可能性が高く、今までの金融緩和効果を根こそぎ帳消しにしかねないインパクトがあるかもしれない。
実際に・・・・かなりひどいことになっています。融資を受けねば次の仕入れができず、商売にならないため、飛んでもないレートを吹っ掛ける輩まで現れています。アメリカがこんな萬田銀次郎みたいな世界になるとは思いもよりませんでした。
こういう時に暗躍するのは中国の企業で、さすがというべきでしょうか。今回の金融危機の焼け太りは中国企業、ということになるのかもしれません。
ある資源開発会社はアメリカ国内の金の採掘権をある中国企業に渡して調達していました。例によって日本に最初にアプローチがあるのですが、どこもこの種の話は脳死状態です。
このまま行くとアメリカ国内の採掘権が気がついてみるとすべて中国企業が保有していたりすると・・・・どんなことになるんでしょうかねえ・・・・。
二つ目はTARP支援企業で初めての破綻が出た、という点。
これらの状況を勘案して百歩譲ってみると、もしかしたら本当は救済したかったのかもしれない。しかし、救済していないとなると要するに足りない・・・という現実があるのだろう、と思われますね。
既に使った分は不良債権となり国民負担第一号でもある訳で、これだけ短期間に不良債権となってしまうとなると、TARPそのものに対する締め付けも激しさを増すのかもしれません。
ということで、軽めに扱っている報道が多いのですが、私にはどうもそうは思えないもので、こちらのブログでは書かせて頂くことに致します。